長岡野菜

他界した祖父母が住んでいた信濃川流域の長岡市には、その土地特有の古くから栽培されてきた伝統野菜が存在する。近年注目されている「長岡野菜」である。例えば長岡では市場に出回るなすの種類は20種類以上と非常に多いのだが、なんと焼きなすの習慣がなく、なすはふかし(蒸す)たり、煮たり、漬けたりするものであるそうだ。なお、長岡市のなすの消費量は日本一ともいわれている。京野菜や加賀野菜と同じように、長岡独自の野菜を守る活動を展開している長岡野菜研究会は、現在、11種類を「長岡野菜」に定めている。

■長岡巾着なす(長岡茄子)■ 旬は6月中旬〜10月
大型の丸型茄子で、果肉がしまって煮くずれしない。「蒸かし茄子」「煮物」「味噌炒め」「味噌汁」「天ぷら」などにして食べる。夏休みに遊びに行くと、キンキンに冷やした蒸かし茄子を、生姜やからし醤油で必ず食べたものです。
■梨なす■ 旬は6月中旬〜9月
洋ナシのような形、皮が柔らかく浅漬けに適する。
(菜の花の:梨なすの漬物)
■糸うり(金糸うり、錦糸うり)■ 旬は6月中旬〜8月
ウリ科カボチャ属のペポカボチャの一種で、ズッキーニなどと近い仲間。別名"そうめんかぼちゃ"。未熟果は「浅漬け」にしたり、酒粕につけ込んで「粕漬け」として食べる。完熟果は茹でてほぐし、酢の物や和え物にする。不思議に均一な細さ(2mm程度)の繊維状にほぐれ、それも何故か縦方向ではなく、同心円状にほぐれる。まるで糸のように。ごく少量ですが全国各地でも作られていて、以前はあまり市場に出なかったのですが、最近は稀に出回るようになった。
(岡山県産ですが)
■ゆうごう■ 旬は7〜8月
長岡にしかない大型の丸ナス、夕顔の実。長岡弁でユウゴウとなまる。大きいものは70〜80cmもある。郷土料理・くじら汁に長岡巾着なすと並び、なくてはならない食材である。しかしこのくじら汁、なぜ越後地方で一般的なのか不思議である。
■かぐら南蛮■ 旬は7〜8月
山古志村に残っている唐辛子の品種。ごつごつしたピーマンのような形から神楽面を連想させ、この名前がついた。中の種を中心にワタの所が辛い。
■ずいき■ 旬は6月下旬〜9月
八つ頭の葉柄のことをいう。茹でて酢を加えると真っ赤に発色し、「お浸し(酢ずき)」として食べる夏の定番。酸味があるので保存も聞く。根元の白い部分と芋をつけたまま「味噌汁の実」にする。昔は乾燥させて冬の保存食にもした。
■おもいのほか■ 旬は10月下旬〜11月
秋にできる紫菊で新潟市周辺でのうすいピンクの食用菊"カキノモト"と同じ種類の物であるが、色、花弁の大小、歯ざわり、味に多少の差異がある。長岡の"おもいのほか"の早生種はいろが薄く、香り良く、シャキシャキ感がよい。ホロ苦さが秋の一品。
■体菜■ 旬は11月中旬〜12月
長岡周辺土着の茎がひしゃく型の葉菜で、冬の漬物用として浅漬けで食べたり塩抜きして煮菜にして食べる。
■肴豆■ 旬は9月下旬
長岡の在来種、香りがよく美味しい。ビールの肴にと命名。
■土垂れ(里芋)■ 旬は10月下旬〜3月
長形で粘りが強く柔らかい、郷土料理・のっぺ汁の中に。
■長岡菜■ 旬は11月中旬〜12月
葉柄は白く「体菜」と同じく葉が長い。冬の保存食の漬菜に最適。